デイヴィッド・ホックニー展

今日は東京都現代美術館で「デイヴィッド・ホックニー展」を観てきました。
現在、世界で最も人気のある作家のひとりといえるホックニー。多数の代表作によって60年以上におよぶ画業をたどる本展は、日本におけるこれまでで最も充実した展示会だそうです。
2023年に86歳を迎えてなお一層制作に打ち込み、自らの芸術を刷新し続けるホックニー。60年以上にわたり現代美術の第一線で活躍し、新作を発表し続けるホックニーの「今」をご紹介します。コロナ禍で制作された作品には、国や文化、世代の違いを越えて、同じ時代を生きている私たちにしか感じ取ることができないメッセージがあるはずです。2023年だからこそ出会える作品の数々を、ぜひ直接会場で体感してください。(東京都現代美術館のホームページより)

実は、ホックニーのことはあまり知りませんでした。
いずれ行こうとは思っていましたが、友達の反応がとても良いので、これは行かねば!と思い、今日行ってきました。

これは、ホックニーの故郷、イギリスのヨークシャー東部で2011年に制作された、幅10メートル、高さ3.5メートルの油彩画《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》(2011年)という作品で、日本で初めて公開されます。豊かな色彩感覚によって芽吹きの季節をダイナミックにとらえた会心作は必見です。(東京都現代美術館のホームページより)

これはiPadで描いた作品。

写真には撮れませんでしたが、二人の人物を描いたシリーズがあり、私的にはそれが好みでした。

でも、ちょっと後悔しているのは、もう少し下調べをしてから見たほうが良かったかもしれません。
私はなるべく先入観を持たないようにしているのと、そもそもめんどくさいので(笑)前もって作家を調べることはほとんどしませんが、ホックニーにそれは甘かったです。(笑)
作家としての考え方や作品の評価をある程度知らないと、表面の技術に目がいってしまって、比較的浅い部分でしか見られなかったかもしれません。
でも、作品自体は十分見ごたえのあるものでしたし、自然や人物に対する愛情がとても伝わってくる作品ばかりでした。

私は特に強く感じたのは、ホックニーの言葉です。

「世界はちゃんと見れば、とても美しいのに、ほとんどの人はあまり真剣に見ようとしないのです。
そうじゃありませんか?でも、私は真剣に見ています。」

美術館の売店でチラッと立ち読みした本のエピソードですが、あるホテルに泊まって、きれいな夕日を3時間見ていたそうです。
どうですか?いくらきれいな夕日でも3時間見ていられますか?
多分、日か落ちていく変化を観察していたのだろうと思います。
つまり、一瞬一瞬が異なる風景であり、まさに「今、ここ」を感じていたのでしょうね。

「今、ここ」というと、このブログをお読みになっているかたは分かると思いますが、マインドフルネスですね。

私たちは、きれいな夕日を見ても、感動するのは短い時間で、すぐにいろいろと考えだしてしまいます。
「早く写真を撮らなきゃ」とか「次はいつ見られるかな?」とか、、。

この考えながら見ている状態は、ホックニーが言う「真剣に見ていない」状態です。
真剣に見るとは、考える余地もなく、夕日そのものになっている状態。
それが、画家が物を見ることで、マインドフルに見ることでもあります。
勿論、これは見るだけではなく、聞く、触る、嗅ぐ、食べる、歩く、呼吸をする、すべてに当てはまります。

「デイヴィッド・ホックニー展」は、11月5日までです。
まだ時間がありますので、東京近郊のかたは是非行ってみてください!

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