キングダムの面白さ

最近映画化もされている漫画「キングダム」熱狂的はファンがいることで有名ですが、私もその一人です。
最初は何気なく立ち読みしてて、「話はなんだか分からないし、絵が泥臭いな」と思っていたのですが、だんだんとはまってしまいました。

私が思うにキングダムの面白さはそれぞれのキャラクターが立っていることです。
主人公の李信はもちろん、秦国王の嬴政、副長の羌瘣、それぞれが主役になっても映画が出来るほど人生に重みがあります。

これは作者の原泰久さんの人生経験からきていることが大きいようです。
原さんは前職のサラリーマンの時に、周りの人物をとても観察していたそうです。
すると、一人一人がとてもアクレッシブに見えた。きっと魅力的に見えたのでしょう。
その皆の働き方を「有機的に動いている」と表現しています。
そこで感じた人の魅力が「キングダム」に表れているのですね。
まさしく「キングダム」は「有機的」ですね。

それと「キングダム」には、敵も魅力的だし、本当の意味での悪者があまり出てきません。
必ず、何らかの都合があって闇に落ちています。
最新の展開では、残虐非道な桓騎将軍の過去が描かれていますが、そうなってしまうだけの過去が描かれています。
つまり、いろんな側面から人を観察し、すべての人に愛情を感じているのです。

だからこの漫画の面白さは「人間への洞察」だと思います。
そしてそれはそのままカウンセリングにも必要なことです。

カウンセリングで大切なことは、相手そのものになること。それが受容や共感と言われるものです。

例えばグループカウンセリングをするときは、一人一人が、自分の世界に閉じこもらずに周りのメンバーをよく観察することが必要です。
観察することによって、人への愛情、共感、洞察力や養われるからです。
これは、原先生が仕事で周りを観察していたのと同じですね。
だから、一人一人に愛情があり、魅力的に描けるのだと思います。

また、原先生は登場人物のなりきって描くので、時には号泣しながら描くそうです。すごいですね!
この「なりきる」というのもカウンセリングではとても大切なことで、相手になりきることは自分への執着を減らし、自分の悩みを軽減する効果があります。吃音に対しても同様です。
そして観察してそのものになりきることは、マインドフルネスでも同じですね。

「キングダム」では、これからいよいよ秦と趙との闘いの決着がつきそうです。
ほぼ史実通りの展開なので、結果は分かっているのですが、それでも「有機的な」展開が面白いのです。

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